研究テーマ①
心臓リハビリテーション
この研究テーマの意義
高齢化が進む日本においては、疾病の管理のみでは患者が自立した生活を送ることが困難なことが多く、身体機能や栄養状態等の評価・介入も重要となる。
主な研究メンバー
明石嘉浩, 木田圭亮, 足利光平, 古賀将史, 鈴木規雄, 土井駿一
当院における本研究の実績
国内レジストリー:心臓リハビリテーションレジストリー
学会発表:ヨーロッパ心臓病学会、日本循環器学会等
論文業績:ESC Heart Failure, Journal of Cardiology, Heart and Vessels, International Journal of Cardiology等
2020年度の論文報告:
・TAVI前のMNA-SF(栄養指標)は術後の中期予後予測に有用である
筆頭著者:土井駿一
掲載誌:ESC Heart Failure
・TAVI前後のSPPB変化(身体機能指標)は中期予後予測に有用である
筆頭著者:足利光平
掲載誌:Heart and Vessels
現在進行している研究の概説
・他施設共同治験:心疾患に対するオンライン管理型心臓リハビリテーション医療機器(通称:RH-01)の医師主導治験
・特定臨床研究(ジャパンハートクラブ研究助成):TAVI後の患者に対する遠隔心臓リハビリテーションの安全性に関する前向き研究
・科研費:たこつぼ症候群患者に対する運動療法の再発予防効果
後期研修医や、すでに循環器内科医として活躍されている医師へのメッセージ
当院では現在SHDの診療が全国的に見ても盛んであり、研究に関しても近年成果を発表しているのはSHDに関連した研究が中心となっています。2021年3月に大学院を卒業した土井先生の研究テーマは「TAVI前の栄養指標と術後の予後予測について」であり、完成した論文は学位論文優秀者として表彰されました。
また、当科明石教授のライフワークである、たこつぼ症候群患者に対する心臓リハビリテーションの有用性に関しても研究を行っています。
そして、未来を見据えた医療として、遠隔モニタリングシステムを用いたオンライン心臓リハビリテーションに関する研究も開始しています。
留学実績は足利医師が国内留学として榊原記念病院に行っています。国内留学は勿論、希望者には海外留学の斡旋も可能です。リハビリテーションは短期的な成果が形に現れにくい半面、長期的な重要性はほぼ全ての心疾患で報告されており、非常にやりがいのある分野です。